
実の日。
夕方、畑に入るとすぐに雨が降り出して、これでは作業にならないなと、収穫だけして帰ることにする。
どんどん本降りになっていき、雨が屋根を叩くような音が自分の背中から聴こえてきて、こんな雨の日に傘も無しに外にいることなんてほぼないことに思いいたる。
30分で収穫が終わると、ちょうど雨も上がり、あたりはにわかに明るくなる。西の山の端から太陽が光り、のぞいた青空にうろこ状の雲が広がって照らされている。
まだぼんやりと灰ががかった東の空に虹の脚が見える、全部を見ないうちに消えていく。
四方をぐるりと囲む山々からはつぎつぎに蒸気が吐き出され、そのまま空へ昇っていくようだった。
絵に描いたような雨上がりの中を、井上陽水を歌いながら運転して帰った。


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