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ずうずうしくも慎ましい

畑のパール

畑に向かうと、ちょうどその奥の田んぼのから、実家の猫ハナ(♀/9歳)がこちらの方へ駆けてくる。

そのうちこの間深めに掘った通路の溝にいっとき隠れてみえなくなり、またぴょこんと姿をあらわした。

(あの真剣な様子はたぶんきっとあれに違いない)と思いながら見ていると、

近づいてきたハナはやはり丸々としたネズミを誇らしそうにくわえている。すれ違う時によく見ると、毛もふかふかしていて、あれは素人でも美味そうだとわかる。

冬の間、毎日暖かい窓辺でうとうと眠っていたハナはもういない。瞳は爛々と輝いて、野生の力がみなぎっている。

春だ。

今日は特に畑の仕事はないのだけれど、菜の花を摘みながら、腰をかがめてうろうろと歩いて周った。

にんにくの根元に小さな虫がついている。なんの幼虫だろうか、黒っぽくてびしりとかたまってちる。

にんにくについた虫

いつも春先につく虫で、たいていは細い株に取りついて、ほとんど全部の葉を食べてしまうこともあるけれど、

にんにくもぐんぐん成長する時期だし、そこまで神経質につぶして歩かなくても、今まで大事に至ることはなかった。

この虫は、にんにくの一番下の、もう黄色くなった葉っぱに固まっていることが多い。

古い葉の方がしんなりとひて美味しいのだろうか。新しい葉は固かったり辛かったりするのだろうか。

もう役目を終えそうな枯れかけた葉に固まっている姿は、ずうずうしいのか慎ましいのかわからなくてなんだか可笑しいのだ。

虫がついたり病気が出たりするときは、新芽ではなく古い葉だけが侵されることも少なくないように感じる。

6月、にんにくの収穫時期にサビ病が出た株を引き抜くと、お尻が平らで収穫適期であることがとても多いので、あの赤い斑点を探して引き抜いたりする。

なんだか、野菜の「この葉はもういいか」という声が聞こえそうで、病気も虫も一緒に生きているような、変な安心感がある。

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