先日、夫が社内クイズ大会で2位になり、商品としてお米を5kgいただいた。
ナチュラルハーモニーの、自然栽培ササニシキ。うれしい。
お値段を聞いてびっくり、今のわたしたちにはとても買えないお米だ。
届いてすぐ、小さな土鍋に一合を炊いた。
テーブルに鍋敷きを置いて、炊けたばかりの土鍋を置く。
ふたを開けるとちょっと固めの炊き上がり。
いつも玄米を食べていたので、ツヤツヤした白いご飯を、きれいだなぁと思う。
夫の茶碗によそい、自分の茶碗によそう。
いただきます、とご飯から食べ始める。
二人ともしばらく無言で噛みしめて、おもむろに話し合う。
「なんだろう、よけいなものが入っていない味っていうか・・・」
「そのまんまそこにある感じ」
「爽やかな風が吹き抜けたよね」
と口々に言いあう。
「こんなに清々しい米を初めて食べたよ!」と夫は感激している。
わたしはというと、なぜか頭に一人の女生徒が浮かんでいた(なぜかセーラー服の)
彼女はいつも一人でいる。
友だちがいないわけではないようだけれど、他の女の子のように誰かと常に行動を共にすることはない。それでもなんだかいつも、静かにたのしそうに見える。
人の話はよく聞いてくれるのに、自分のことはひけらかさない。誰かが彼女のことを聞いても、「まぁ今度ね」とひらりとかわす。
午後一番の古文の授業。プリントが配られる。前の席の彼女が上半身をひねって、こちらに手渡してくれる。
受け取るときに目が合って、その瞬間しっかりとこちらの目を見て、にっこり微笑んでくれる。
窓からの風にカーテンがふくらんで、彼女の肩までの髪の毛がさらりと揺れる。
そして思う。”あの子と友だちになりたい”と。
そんな味のご飯だった。そんなお米を初めて食べた。
友だちになりたい米だ。
そうか、と気づく。
こんな味だったらいいよなぁ、わたしの畑の野菜も、と。


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